妻と話した内容を忘れるのは「妻に聞けば分かるから」である
とか言ったら怒られるかなぁ。
僕は妻の言ったことを本当によく忘れます。
この間も、「そんなのあったっけ?」と返すとそこから喧嘩に発展しました。
で、何で覚えられないんだろうと考えると、「そもそも脳の作りが違うんじゃい」という話は置いといて、「後から参照できる情報は忘れるようにしているから」が答えなのかなと思った。
これ仕事においては非常に重要で、脳のリソースを目の前のことに100%向けるためには、意識的に忘れていく必要がある。
有名どころでいうとGTDはこの理念に基づいて設計されている。
SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になるなんかも読んだうえで、もうマルチタスクについては完全に諦めている。ただでさえ貧弱な脳を、複数に向けるととにかく使い物にならない。
そんなわけで、後から参照しそうな情報は参照できる状態にして完全に忘れます。
Web情報だったらはてなブックマークだったりTodoistだったり、パスワードなら1 Passwordに入れるし、紙の書類は「超整理法」に沿って整理して要らないものはどんどん捨てます。
つまり、あらゆる情報は触れた瞬間にアクションが必要化どうかを見極めて、アクションが必要なら自分の情報システムに取り込み、そうでない情報は捨てているということなんですね。
ここで妻と会話する内容に戻るんですが、何気ない日常会話においては、その場で「後からアクションが必要になるか」ということがものすごく見極めにくい。そして全体の分量が非常に多いので、明らかにアクションが必要なものでなければ話し終わった時点で一旦は不要なものとして忘れてしまうわけだ。
この場合参照できるシステムは、「妻」そのものである。
ここで強調したいのは、だからといって話を聞いていないわけではない。
話しているその時は真剣に聞いている。結論が見えない話でも最後に気の利いたコメントができるよう、一言一句漏らさないように真剣に聞いている。
ただ、話が終わった時点で記憶しておく必要がないから、一旦忘れ去っているというだけなのだ。
これを回避しようとすると、話した内容をメモとして検索できる形にして残していく必要がある。でも残念ながら、日常生活においてそこまで細かにできるかというと自信がない。
そして僕はこの問題について、解決しないことにしている。「諦める」と決めたのだ。
諦めたうえでの解決策は、聞き方に配慮すること。ただこれだけを考える。
これまで「そんなのあったっけ?」とか「なんだったけそれ?」と言っていたことに対し、「ごめん、どうしても思い出せないんだけど〜」と付けたり、思い出せる範囲で自分の言葉にして聞き返すよう努力したい。
その時点で将来的に必要かどうか分からない、かつその情報にアクセスできる環境が整っている場合、僕はその情報を完全に忘れる。
こんな僕の情報システムの仕組みによって無駄な労力を使わされている人が大勢いるなら、本当に申し訳ない。だがそれは他のことに最大限取り組んで自分の人生を生きていくうえで必要なことなんだと、理解していただけるとありがたい。
いつもありがとう。