「ポスト見てきて」を忘れる問題を解消する
夜、今日も近所のコンビニへ行く。 在宅勤務だと歩く機会は少ない。平均歩数はいよいよ5,000歩に近付いてきた。
ルーチンとして軽い散歩を組み込むと、ポストのチェック業務は自然と私の担当になる。 朝と夜、機械的に確認して空っぽにする。
同居人はよくメルカリで買い物をする。 メルカリでは、品物を受け取った側が評価をしてはじめて入金される仕組みらしい。 送った時点で入金されると問題になるので、よく考えてみればそりゃそうである。
一方この仕組みから、「速く評価することが高く評価される」という現象を引き起こしている。 何日も入金を止める人は、低評価されてしまう忙しない世界なのだ。
19時に注文していた品物が届くと、それを朝ポストから取り出して評価したのではもう遅い。 いや、遅くはないが、速くもない。そんなわけで、「忘れずポストを見てきてね」と今日もまたオーダーを受ける。
「ラジャー!」と言ってコンビニへ行くものの、カップ麺の新商品をチェックしたり、一服ついたり、えなこを眺めていたりすると、帰り道にはすっかりポストのことを忘れている。 「忘れました」と報告すると、そりゃそんなことは普通の人だと起こり得ないので、「いいよ」と言いつつまぁ変な空気が流れる。
これは同居人も辛いし、自分としても辛い。根本的解決がなされず、同じ過ちを繰り返すのは、精神衛生上あまりよろしくないのだ。
タイマーは何度も試した。コンビニへ行く時間を測り、ちょうど帰り道でタイマーが鳴るようセットする。 これは上手くいく時といかない時がある。 コンビニで何か面白いものを見つけてしまうと、時間はただただ過ぎ去り、タイマーはスヌーズ化され、スヌーズ化されたタイマーは通知バーへ常駐化する。 こうなるともう家まで見られることはない。
ただ念じるというのも何度も試した。 家を出てから帰るまで、ただひたすらに「ポストポスト」とぶつぶつ言う。
これも上手く行くときは上手くいく。ただ、レジで戸惑ったり、弁当選びに頭を使ったりするとアウトで、ポストは遥か思考の彼方に放り出されてしまう。
そんな紆余曲折も経て、今日ようやく根本的解決策に辿り着くことができた。 「帰り際にポストを見る」ではなく、行きの時点で確認してしまえばよかったのだ。
とても簡単なことであった。 要は小さな手提げカバンを持ち、「ポストポスト」と念じてエレベーターを降り、真っ先にポストを開けて荷物をカバンに放り込んでしまえば良い。
おそらくこの方法は上手くいくだろう。この見込みだけでも、幾分か気持ちが楽である。
まず下に降りるまでに課題を忘れてしまうことは何とか防げる。「ポストを見るまではスマホは見ない」など、最低限のルールを定めてしまえば良い。 コンビニへ行くだけであればカバンを置く機会もないため、置き忘れるようなリスクも無い。
ここから得られる教訓は、「めんどくさいことは真っ先にやれ」である。片付けてしまえば、管理するも何もない。やってしまえば全てそこで解決するのだ。
僕は一体何を書いているのだろう。 でも、小さいようで大きな悩みが一つ解決したことは確かである。