Drupal 開発ディレクター兼エンジニアが仕事、育児、本など雑多に書くブログ

読んだ本 - 2021年4月

2021年4月に読んだ本。

育休中で、コロナ禍や入院もあり、比較的本を読む時間は確保できた。

気の向くままに手に取り読んでいるが育児や労働問題、貧困などに関心が向くようになってきた。

 

 

ドラッグストア拡大史

ドラッグストアについてまるまる一冊書いた珍しい本。日本のドラッグストア市場が、どのように発展してきたのかよくまとまっている。

米市場からの経緯など、ネットでの点の情報では見えてこない歴史がたくさん。

主に概論である一章と、未来戦略の四章を読んだ。

地域密着型企業の工夫など、大変参考になる。

業界研究用にも、貴重な一冊。

ドラッグストア拡大史 (イースト新書)

ドラッグストア拡大史 (イースト新書)

 

 

かいじゅうたちのいるところ

名作と噂の絵本。結構展開がぶっ飛んでいて引き込まれる。

「家って良いな」と思わせる絵本。絵が独創的で、芸術への入り口にも。

かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ

 
 

 

おとなの教養2 私たちはいま、どこにいるのか?

池上さんの本は、結局分かりやすいから初心者にはおすすめ。入り口や全体感の把握には最適。

この本は、AI・民族・ポピュリズムなど、現代に深く関わるテーマを中心に解説してくれている。専門書ではないため、「そもそもそれはなにか」を理解するうえで役立つ書。

 

マンガでわかる!人口知能 AIは人間に何をもたらすのか

ビジネスマンガはよく読みます。

マンガ部分というより、間の解説が非常に分かりやすい良書でした。

機械学習ディープラーニングの違いとか、これまでの人口知能研究の歴史がちょっと理解できるようになります。

 

三びきのやぎのがらがらどん 

名作とのこと。古典的な絵で、表現しづらいが深みがあり美術として見て楽しめる。

良いものが悪いものを倒す構図で、戦隊モノ的な要素がある。

しかし絵本市場は近づいてみないと全然気づかなかったが、ある程度絵が描けて物語を考えられる人であれば、誰でも参入できるんじゃないだろうか。それくらい特別なにかすごいということではない。ただシンプルで幅広く受け入れられる内容のものが、歴史を作っていっている感じ。

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

  • 発売日: 1965/07/01
  • メディア: 大型本
 

 

マンガでやさしく分かるモンテッソーリ

単に記憶するだけでは効果が無いこのようなテーマは、ストーリー仕立てでのインプットが効果的である。

ネットだけだとどうしても細かいテクニックに目が行き、「Aの時にB」という答えだけを見て裏側の思想を理解できない。興味を持ったら、まずこれを読んでモンテッソーリ教育の全体像を知るところからはじめよう。

だいぶ思想が理解できてきたので、より専門的な書を読む際の助けになりそう。

マンガでやさしくわかるモンテッソーリ教育

マンガでやさしくわかるモンテッソーリ教育

  • 作者:田中 昌子
  • 発売日: 2018/06/17
  • メディア: 単行本
 

 

まんがで身につくアドラー 明日を変える心理学

Prime Readingにて。間の解説が無くまんがだけで、サクサクアドラー心理学の考え方を学ぶことができる。

既にアドラー心理学を知っている方は復習がてら、まだ知らない人は一冊目として気軽に読めるのでおすすめ。

自己啓発の祖と言われたりもするが、アドラー心理学はコロナ禍や変わりゆく時代においても有用な思考習慣の教科書だと思う。

 

産後クライシス

うちには関係ないだろうと思いつつ、この怖いタイトルに目を惹かれて手にとってしまった。

産後クライシスはどの過程でも隣にあり、それは当事者のみが要因というわけではない。忙しい現代において、子どもを持つと誰でも大なり小なり触れる世界なのだ。まずはそれを認識して互いを尊重して対話できるようになるところからはじめよう。

夫婦で読んで、この本を軸に議論を行うとすごく良い結果が得られると思う。

(009)産後クライシス (ポプラ新書)

(009)産後クライシス (ポプラ新書)

 

 

子育てで絶対にやってはいけない35のこと

教育者であり3児の親でもあるアグネス・チャンが書いた育児書。

子育てにおける基本的なスタンスを身につけられる。もちろん彼女の置かれた状況は特殊で、必ずしも100%同じことを遂行はできないだろう。

それでも理想を描くことは重要で、まず絶対的な理想を描いたうえで現実との折り合いを探っていくのが良い。ここを現実から入って、理想を忘れてしまうと悲惨なことになる。

目次だけでも何度も振り返って立ち返りたくなる良書。

 

残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?

働き方改革」というビッグワードを、一般人に最も近い「残業」というキーワードから紐解いた良書。現場で働く人たちが肌で感じていることを、きちんとデータを用いて明らかにしているところが面白い。

育児に関連する書も何冊か読んでいるが、日本の過剰労働がなくなれば解決する問題はたくさんある。長時間残業の問題は歴史や法律にも大きく関連するが、まずそれを理解し、個々人が「超過労働は悪」という考え方を持ち、行動規範を変えていくことが求められる。

今30代前半だが、私たちの世代に長時間労働を推進する人はだいぶ少なくなっているように思う。これからはそういった世代がマネジメントを担う。

どうすればこの複雑な問題を解決できるか?そのヒントを得るための教科書である。

 

妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体

いわゆるイクメンと呼ばれる育児に積極的に関わる男性が持つモヤモヤを可視化した書。

近年ようやく積極的に関わり出した男性の抱える問題なんて、これまで女性が抱えてきた問題の追体験でしかないと著者らも言っている。しかし、それが女性にとって既視感ある内容だったとしても、男性側が当事者として認識した問題を語ることは重要なんだ。

これまでのこの国における育児論争は、育児に参加しない男性を批判したり、そうさせている日本の歴史的構造(といってもこれは近年作られたものでしかないが)にフォーカスされてきた。

この本は、そんな世論にさらされながら、仕事と家庭のバランスを必死で保とうと奮闘する男性に焦点を当てている。

子は宝だ。誰もが気持ち良く子育てできる社会にしないと、近い将来確実にこの国は滅びる。子育て問題を考えるうえで、貴重な男性視点からのモヤモヤを認識できる良書である。 

 
読んだ本をブクログにまとめてみたので、良かったらどうぞ。