みんな本当にチャットで仕事ができると思ってるの?
そのままなんですが、できます?
正直全然無理で、こんなに情報過多になって集中する時間が奪われるくらいなら、ビジネスチャットなんて生まれなかったら良かったんじゃないかくらいに思ってる。
仕事は依頼 → 受領 → 遂行 → 承認の繰り返し
仕事って、ざっくりプロセスを分けると依頼 → 受領 → 遂行 → 承認の繰り返しだと思うんですね。
依頼というのはそのまま仕事の依頼。
受領は依頼された仕事を「了解しました」ということ。つまり「やります」と言うことですね。
それを実際に「遂行」して、
遂行した結果生み出されたアウトプットが「承認」されればその仕事は完了する。
承認されなければまた依頼に戻るといった感じ。
どんなに細かい仕事でも、基本的にはこうやってプロセスがあるわけです。
それがチャットでやっちゃうと、
- 依頼したものが受領されたか
- 受領されたものが遂行されているか
- 遂行したものが承認されたか
これらをどうやって管理するの?という問題が必ず残る。
依頼したものが受領されたか?
よくあるのは、依頼したけど受領が成立していないパターン。
それを防ぐために、「依頼したチャットのスレッドをお気に入り登録して、定期的に見返してリマインドする」みたいなことをやってる。
いやいや非効率すぎでしょう。
データ的に考えると、「受領したという合図がいつまでにこなければリマインドが必要か」というシンプルな日付情報を持たせられれば、毎日全部の「依頼」を見返すみたいなバカなことはしなくて良いに決まっている。
受領されたものが遂行されているか?
これもちゃんと管理できてる人って、どのくらいいます?
たまに「何日くらいほっといたらこの人は気付くのかな」と試したくなるくらい、たぶんできていないんじゃないかなーと思います。
チャットに日付情報を管理する機能が無いんだから、当たり前といえば当たり前です。
チャットに書いた情報を管理しようとすれば、別の何かで日付情報として管理しなければならない。
理由はたったこれだけのシンプルなもので、仕事をしている場所に日付管理をする仕組みが無いから、それを何かしら別の方法で何とかできる人と、できない人に分かれてしまうわけです。
コミュニケーションと管理を分断させるな
ここまで書けば大体見えてきたと思いますが、要は「依頼ベースのコミュニケーション」と「管理」は分解しちゃダメってことです。
コミュニケーションの中で仕事が生まれ、「依頼」が発生した時点から、我々は何らかの方法でそれを「管理」していかなければならない。
そうした時に、そこに管理する仕組みが備わっていなければ、管理できる人とできない人が現れる。
そうすると、管理できる人が全てを管理しなきゃいけなくなって、ぐちゃぐちゃの大変なディレクションが生まれる、という訳です。
これを解決するシンプルな方法は、もう分かりますよね?
「コミュニケーション」と「管理」を分断させないこと。
そのために「コミュニケーション」と「管理」をまとめてできるツールというのがもうたくさん出てきている。
Asanaしかり、Wrikeしかり、monday.comしかりといったところです。
チャットで仕事をしている企業は絶対に勝てない
これらを駆使している企業は、要は「管理」に必要なコストを極力削減しているわけです。
もちろんこれらをぶち込めば誰でも仕事ができるとか、そんな訳はない。
でも仕事ができない人の取りこぼしを確実に検知して、チームでカバーすることはできる。
少なくともチームで一番優秀な人間のリソースを、「他者の仕事を管理すること」に割いてしまうような事態は無くなる。
さらに、仕事がタスク単位で履歴化されているというのも非常に重要で、どのプロジェクトのどんな仕事で何が達成されたかが残っているため、検索性が圧倒的に高くなる。
「フロー情報が自然とストックされていく」ため、これができていない企業は長い目で見て絶対に引けを取ります。今はまだ明確な差が可視化されていませんが、それは優秀な人間がカバーしているからです。
でもこの旨味を知った人間は、いずれより無駄な仕事の無い環境を選択するようになるでしょう。だってしんどいし、人生の時間は貴重だもん。
これ最近の悩みで、 「良い働き方」を知っちゃうと既存の働き方で仕事するのがしんどくなってくる。
— げんごろ | 育休中 (@gengo_k) 2020年8月28日
転職とかも考えますが、ある程度フルリモートで無理なく仕事が回る環境が整ってる or 自分で整えて良い のどちらかが無いと、ちょっと厳しいなーと思っちゃう。 https://t.co/xIgJ7M0kez
ビジネスチャットの時代は終わる
てな訳でこのコロナ禍でそろそろ大衆が「チャットで仕事するのってしんどくね?」ということに気付き出したはずなので、遅かれ早かれビジネスチャットで仕事をする日は終わりを迎えます。
そうなった時に、新しい働き方にいかに早く適応してきたか、骨の髄レベルで理解して実践できるかに価値が生まれてきます。
なので皆さん、騙されたと思って新しい働き方にどんどんチャレンジしてみましょう。
いくら読んで見て聞いたところで、自ら違いを実感しないと本当の理解はできないですから。
では。