『わかばちゃんと学ぶ Webサイト制作の基本』:Web技術理解の一冊目におすすめしたい超入門書
↓この本を読みました。
Webデザインに関する入門書としては、非常によくまとまっていると思います。
章立ては下記の通り。
- 企画
- デザイン
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHP
- 公開
- 運用
章立てだけで分かりますが、Web制作に使用される言語を中心に、企画〜公開・運用までの全体の流れと、それぞれの言語がどういう役割を担いどう関係しているかを解説した入門書です。
Webディレクターって、その仕事の中心がスケジュール管理や調整であるためか、比較的未経験採用の多い職種だと思います。
それ自体はそんなに間違っていないし、Webディレクターの多様性を生んでいる面白い風土だとは思いつつ、じゃあ誰でもできる仕事かというとそうではない。
未経験からWebディレクターをはじめた場合、はじめの1-2年は目の前にある仕事を真似しながら片付けていけば良いんですが、その先に行くには必ず自身のスキルアップが必要になります。
というか、スキルアップしていかないとただ間に入って横に回していくだけの人になるので、仕事が楽しくならない。
そのスキルアップのはじめのところは関わっている仕事から広げていけば良いんです。
広告運用、Web制作、SNS、分析とか一定の領域分けはあるので、まずは自分が触れているところを軸に学んでいけば良い。
ただ、上流〜下流まである程度広く対応していこうと思うと、必ず技術的なバックボーンが必要になります。
そんな、「Web制作に携わっている/携わりたいけど、そもそもWebサイトがどういう仕組で動いているか実はよく分かっていない」という方におすすめの良書でした。
HTML/CSS/JavaScriptなど、Webサイトに使われる言語それぞれの役割を擬人化して、非常にうまく説明しています。
- HTMLは情報を構造化する
- CSSはHTMLを修飾する
みたいな超基本的な立ち位置を理解しながら、それぞれの最低限の使い方を身に付けられるようになっています。
最低限の使い方が分かれば、デベロッパーツールで確認してなぜ表示崩れが起こっているか理解したりくらいはできるようになるわけです。
ここで僕が強調しておきたいのは、皆が皆これらの言語を扱える必要は全く無いということ。
でも、Webに関わる人は、全てのWebサイトはHTMLでできていて、ブラウザはURLという識別子を通じてサーバーにあるHTMLを読み込んで表示している、ということくらいは理解しておいた方が良い。
プログラミング義務化とかはじまりそうですが、全体のレベルが底上げされて意思疎通に必要なコミュニケーションリソースを減らすことが、日本のデジタルが進歩していくうえで大事なことだと思っています。
そんなわけで、
- とりあえず進行管理はできるようになってきた
- 簡単なコピーライティングやワイヤーフレームっぽいものも作れるようになってきた
- でもこれって誰でもできる仕事な気がする、、、
そんな風に感じている新米Web担当者の方がいれば、是非本書をきっかけにもう少しだけ技術の世界に触れてみてください。
日々目の前の仕事をしながら身に付けた人柄やコミュニケーション能力に、専門性を掛け算していけば気付いたら希少価値の高い人材になっているはずです。
では。